其之参 有機って何?環境に優しいってどういうコト?

生産者をやっていていつもギモンに思うこと。世間では、環境に優しい農業とか有機と言っていますが、なら何を以て有機というのでしょう?環境に優しいっていうのは?有機栽培とは世間では化学物質を使わずに生産されたモノを呼んでいますが単純にそれで良いんでしょうか? 有機とは、無機に対する有機ですから有機物で栽培された作物で良いはずです。
私たち現場から言わせてもらえば肥料成分と農薬は分けてもらわねば困るのがホンネです。 有機質肥料ここでは肥料とします。肥料は、言うまでもなく生命体の生命維持に必要な栄養分ですよね。我々人間にしてみれば、食品、メシですわ。何も人間に限らず、犬、猫、牛、馬その他諸々、腹が減ったらメシを食う。農薬は言うまでもなくクスリです。病気になればクスリを飲むし医者にも行く。  (わたしゃあんまり行きたくないけど)  なんぼ医食同源っちゅうても風邪を引いて薬屋さんやお医者さんに行かずに食料品店行く人居ます? ここですわ、肥料と農薬をひとからげにしてほしくないし、出来ない点は。
なんか世の中で、信仰的に有機農産物を語る人がいますが、世間で定義されているように5年以上化学物質を入れずに栽培して尚かつ隣の圃場と3メートル以上離れていて、そんな所で出来た農産物を有機としか認めたがらない人 要は化学物質とひとからげにして肥料と農薬の区別を付けない人 は、メシとクスリの区別の付けない人ですから医者にも行かずクスリも飲まずに生活してください。 飲んでも無農薬、無化学肥料で栽培された漢方薬だけにしてください。
んな仙人みたいな生活、今の日本では、ムリにきまっとる。
確かに化学肥料や農薬を少しでも減らした方が地球環境に与えるダメージは少なくな るはずです。これだけ化学物質を大量に大地にブチ込むようになったのは、ここ5−60年の間じゃないんでしょうか?しかし作物の栽培方法だけ地球に優し いって言うだけでは、私から言わせて貰えばただのセールストークにしか思えません。エセえころじすととしか思えません。で、地球に優しい有機無農薬の農産 物を栽培している人が動力伝達効率の悪いオートマの車に乗っていて、燃費がいいからって大排気量のディーゼル車で黒煙巻き上げて走っていたら笑っちゃい まっせせめてハイブリッどカーとか小排気量のガソリンエンジンでエネルギー効率のいいマニュアルシフトじゃないと。有機無農薬の農産物を買っている人もおんなじでっせ。
*注  マニュアルシフトよりフリクションロスのないと言われているトロイダルCVTも自動車の技術屋さんに言わせると動力伝達効率の点から言えばフツーのクラッチ付きMT車には敵わないそうです。
 それ以前に、100年前ならいざ知らず、現在の様に汚れた空気、汚れた水や塩素で消毒した水、汚れた大地でどんなにきれいなものが出来ると言うのでしょう。それならいっそのコト工場ででも農産物を作りますか?
イヤでしょう?太陽の光を浴びて土で作らなきゃ。
もっと現実を見つめましょう。
つづく To Be Continue