3、実るほど頭を垂れる稲穂かな 秋だ、実りだ、収穫だ。
  秋のお仕事
 自分なりに適期に追肥をしたつもりでも、私ら人間がコントロール出来るのは、時期と量だけで、その後の肥効までは、天候やら日照、温度で毎年変化するもので我々人間の力ではどうしようもないこと。カッコよく言えば「人事を尽くし天命を待つ。」でひらたく言えば「やるコトは、やった。後は天のすること。知らん」モード。散布した肥料を多すぎたって後で拾えないしね。
 私たち生産者が天候や稲の生育の様子を見て追肥の時期や量を加減しますが、所詮人間がコントロール出来るのはこの程度。肥料をおいてからの天候等で肥効つまり肥の効き具合や効き方までは、自然相手の仕事、とてもじゃありませんが制御出来るわけがありません。だから同じ田んぼでも毎年のように収量も違えば当然味も違います。
余談 魚沼産米いんぷれっしょん
 しかし農協の集荷米を農協の精米所で搗精したヤツなので、農協集荷米でしかもフツーの作り方(有機でもなんでもない慣行栽培)であれほどのレベルなら個人レベルで探せばそりゃびっくりするほど美味しいヤツにブチ当たる確率はかなり高いと思います。何より感心するのは、農協集荷米ですので域内各所から集まって来るのにその品質のバラツキのなさ。もらってきたJAの資料を見ても肥培管理の徹底での品質保持。それともう一つどこでも少々は混入する砕米(割れ米)が皆無と言っていいほど少ない。ダテに日本一高い価格で取り引きされている訳じゃぁないってこと痛感。(ウチらの農協管内なら超早刈りで真っ青未熟米(籾摺り機のロールで潰れて中の白いのが見えてるのもある。大抵は屑米の方へ抜けるけど)から刈り遅れ気味の胴白米まで全作期もれなく混入)だから搗き減りするわ、品質にバラツキがありまくるわで三重県産のコシヒカリは日本一安いっ!!(自慢できん日本一だわな。)でも検査等級と食味は全く別物。
 
 でも、コケると(コケかけても)収穫作業が非常にやりにくい。時間が掛かる。時には泣きそうになるほど手間がかかる。通常立っている稲を刈る3倍以上の手間がかかる。だからワタシの場合少々収量は少なくても「ハラ8分目、コケない程度」の収量で「おっけ」と言うことにしております。(それでもコケるときもある)
 この程度の倒伏(コケ方向が一方向)なら向かい刈り方向以外はそれほど苦労せずに刈れる。普段じゃまになるのでワタシは引き起こしデバイダーは絶対付けない。今の機械は速度調節が油圧の無段なので超低速が使えるし引き起こしを高速にすればペッタリと腰を折っていても一方方向に刈れば95%以上は拾い上げてくれます。 でも圃場が乾いていればのハナシ。それにしてもなんの役にも立たない白鷺がコケかけた稲を踏んで一段と倒かしてくれます。保護鳥だけど「おまえら撃ったろか」と真剣に思うことしょっちゅう。

つづく To Be Continue