21, たまには自分でバラしてみよう その2
組んで磨いて色塗って・・・
チェーンさえ組んでしまえばもうこっちにモノ。後は「機動隊の盾」ほどデカいカバー類を組んでチェーンの張りを調整して、まともに回るか駆動プーリーを手で回して作動チェック。チェーンの掛け間違えもなく正常作動。ひとまず安心
全ての搬送チェーンとテンションローラー、アイドラーローラーのベアリング交換とついでに掃除が完了
一通り刈り取り部の厄介な箇所が片付いたので本機と合体。外してある多分ポリカ製のカバー類を組んだら前部は一応の終わり。
のハズがカバーを洗って乾かしている間に強風で防塵カバーが吹き飛ばされて割れた・・・のでプラスチック補修材の「プラリペア」で補修。この際ついでに防塵カバーをもバイクのスクリ−ン用のクリーナーとポリッシャーでピッカピカに磨いて組み付けて、外すときにほとんど「頭がモゲた」クリップも外しやすい自動車用に全交換。
補修跡の所から完全に縁が切れた割れ方をした。プラスチック補修材のプラリペアで補修したらほぼ復元。強度もムリに力を入れて引っ張らない限り問題ナシ。ええぞプラリペア。 左が標準のクリップ。柔らかい材質なので「内装外し」でキノコ状の芯を抜こうにも「頭がモゲる」ので右の自動車用のクリップに付け替え。

自動車用クリップで留めた図。これなら内側から真ん中を押し出せば簡単に外せる。
後は引き起こしチェーンの組み付けと、塗装がはげて地金がムキ出しになった部分に下地用亜鉛塗料を吹いて、似た色で化粧直し。ギアケースなどの鋳物の部分は比較的錆び難いが地金がムキ出しになった鉄部分はすぐにサビてくる。

外したついでにこれらの部品も化粧直し
外してあるついでに塗装のはげた部分を下地用亜鉛塗料を吹いてから、メーカー純正色の塗料は高いので近似色のスプレー塗料で化粧直し。チェーンカバーも同様に塗装。アサヒペンのオレンジとアイボリーがほとんど純正と同じ色。ついでに刈り取り部フレームの下回りの塗装のはげた部分も塗装。
最後にまたオイルまみれになるけれど引き起こしチェーンを組み付けて塗装が乾いたら組み付けて前回りは終了。
次に扱ぎ網(こぎあみ)掃除のしやすい樹脂製のこぎあみが使われているが裏返したりしながら10年も使うと摩耗が激しい。もう1シーズン使おうと思えば使えそうだが、この際交換
こぎあみ全貌。弓形の金具を付け替えて前後逆に組み付ける。弓型金具が車体外側(フィードチェーン側)になる。 本来、写真の横桟と同じ厚みのハズが摩耗して約半分の厚みになっている。見てしまうと使い続けるのはちょっとコワい。
で、こぎあみを部品で注文したら・・・
弓状に弧に成型してあると思ったら平かよ・・・曲がるの? このフレームに組み付けるのだが、結構「R」 がキツい。
錆びて外すのに苦労したネジの総数62個
弓状に湾曲した弧になっているモノだと思ったら「平」・・。フレームの「R」が結構キツいのでハネずに組めるのかい?こぎあみの交換もとにかく古いのを外さなくては話にならないので外しにかかると錆び付いて外すのに一苦労。ネジの総数62個。こんな時にこそエアラチェット大活躍。
フレームも相当塗装がはがれて錆びているのでワイヤブラシで擦って軽くペーパー掛けして、これも例によって塗装をし直す。錆びたネジも新品に交換。普通のサラネジかと思えば網の暑さだけネジの切ってない段付きの特殊ネジ。
組んでみると、厚みの割には結構柔軟な素材みたいで「折れるー、割れるー」って恐怖感もないけど、「それなりの反発力」はあるが、自分の方へ跳ねて飛んでくる様な恐怖感もない。けど、やっぱネジ62本はメンドー臭い。
扱ぎ網の取り付け部も常にワラくずや籾、ホコリが付着する部分なのでかなり錆が発生。ここも防錆塗料を吹いて塗装。扱ぎ網の下の塗装のはげた所もついでに塗装。
選別揺動板もここも防錆塗料を吹いてはみたものの、ここは籾との摩擦ですぐに塗料が剥がれそう。使うまでの防錆と気休め?塗料の溶剤のニオイがプンプンするのでネズミ避けになるかも?
揺動板の両サイドの白いハンプも大分ヘタっていたので交換(写真左)。下側に付いているゴムの流し板(写真右中央部)が何故か変な破れ方をしているので交換。このゴムの入れ方を間違うと1番螺旋に巻き込んでエラい目に遭う。巻き込んでないので入れ方に間違えナシ。

その他懸案事項の排出オーガの上に這わせてある配線保護用のコルゲートチューブがボロボロだったので張り替え。てっきりネズミにかじられていたものだと思っていたら紫外線で劣化してポロポロになっていた。低密度樹脂と思われるので思いの外もろい。作業灯のカプラも劣化してポロポロで端子がムキ出しなっていたので交換。(ショートするぞ)
劣化でボロボロなので張り直してみると結構な長さのオーガ上のコルゲートチューブ。作業灯カプラも劣化で端子ムキ出し。 オーガ受け部。常に擦れ合う所。ゴム塗料を塗って、その辺に転がっていた厚手のビニール板を貼り付け。
ここをイジったついでにオーガのオーガ受けと当たる部分に緩衝スポンジを張っていたが2年でズル剥け。モロ金属同士が当たるので塗装はすぐ剥げるのと緩衝にちょうど5mm厚ほどのビニール板があったので張り付け。このビニール板ロータリーか代掻きハローの駆動軸ケースの保護用のモノと思う。
オーガ受けも絶縁ゴム被服塗料「プラスト ディップス」で塗装。この塗料がなかなか便利で、絶縁や防錆に持ってこい。筆塗りも、ドブ浸けでも使えるので超便利。但し塗膜を厚く塗ろうと思うと「漆器」の如く何層にも塗り重ねる必要はある。摩擦にも結構強くて、故意にめくって剥がそうとしない限りそう簡単には剥がれない。防錆にビークルのブームの緩衝スプリング等に使用したりで重宝。(東急ハンズアネックス店で購入)
もう一つの懸案事項がメーター。しっかりパッキンが入っていて密封されているハズなんだが、メーターレンズの中にホコリと水が入る。メーターレンズが前後に傾斜しているので低い方の手前側(後方)に水がたまる。(結露ではなく明らかに水が入る。)ホコリも入りメーターパネル面が黒ずんでいる。
メーターを外したら中はコワい程のホコリが・・・。またパンドラの箱を開けてしまったような・・・。当然エアーブロー。 メーターユニットをバラす。ホコリで汚れたパネルを掃除して、ハウジングの周りと、ガラスの溝ゴムをコーキングで防水。赤線部分のガラス上に水がたまる。(メダカはムリでもミジンコなら飼える。)
メーターを外した中はコワい程のホコリが・・・・。見なかったらよかった。またパンドラの箱を開けてしまった気がする・・・・。バラしたメーターユニットの中も当然ホコリだらけなので掃除。メーターユニットの上の方には液晶表示は組んであるので、これを守るためにあえて傾斜が付けてあるのかも知れない。何にしても水が入ることはNGなのでゴムパッキンのガラスの入る溝部とパッキンとメーターハウジングの当たる外周をコーキングして防水。これで水は入らないハズ。このハウジングを見るとホコリはパネル裏のハーネス等の穴から入ったのかも知れん。
塗装も電装も一通り終わり、これでシーズン途中で修理や交換後が厄介な箇所は全て手を入れた(つもり、ハズ)ので後は足回りだが、ここでバラして動けなくしてしまうと、(入り口を塞いでしまう為)他の機械が出ないのでひとまずここで終わりにしよう。
点検修理って言うよりオーバーホールかレストアになってしまった。性能的にも必要充分だし、何にしても使い易いサイズ(*)なのでもうしばらく大切に使うコトにしよう。前のデバイダーが無いと、なんか「モスラの幼虫」みたい・・・・
*注  現行型は全長で80cm近く長い。狭い農道から田んぼに入るとき死ぬほど苦労する時が多々。燃料も食い過ぎ。環境とフトコロにワルいぞ。
つづく To Be Continue