プロ意識

それは、使う側の責任でしょうに・・・・
 最近、農機具屋さんの戦略として、小規模農家向けのとにかく廉価版のモデルと私たち専業の使うプロ仕様(と書いてある)に大きく二分化されつつあるようです。
 大きな違いは機械のサイズ、しかしプロ仕様の機械は、やたら電気仕掛けが満載でどこが壊れたやら分からない。壊れているのかもわからん場合もあります。

 しかし、その電気仕掛けのおかげで、特に制御技術の向上で今までの機械的制御の時代より作業精度は格段に向上しとります。コンバインの電子制御ユニットのCPUなんて16ビットのチップが使われているそうで例えば、刈り高さの自動制御なんて超音波センサーで地面からの距離を読んで(一昔前のNISSANのアクティブサスか?)6msec(ミリセカンド)1000分の6秒でソレノイドを制御してるのでその精度を手でやれったって絶対にムリだわな。方向自動制御なんか(勝手にまっすぐ進んでいくヤツ、ほとんど使ったコト無いけど)今までは、マイクロスイッチのON、OFFだっただけがファジー制御(懐かしいコトバ)のボリュームになったおかげで思ったよりソコソコ真っ直ぐ進むし。おまげに、電制ユニットに某社のPDAを繋げばログまで取れてワイアードのテレメートリーだわな。16ビットCPUって言えば、PCでは、i286相当じゃなかった?

 こういう技術をメーカーさんは小出しにしてくださるもので、季節商品の機械例えば、田植機とかコンバインとかは、毎年マイナーチェンジの繰り返し。そのおかげで農機具の価格は、毎年上がります。下がることはまず無いっ。良くて据え置き。そりゃカタログには、機械の仕様その他は、勝手に変えせていただきます。と言う意味のことは書いてはありますが。ありゃそーゆー意味か?
 作業精度的には、以前と比べると格段に進歩しているもののワタシ的には、性能という絶対前提条件も勿論だが自分の操作フィーリングを重視してとことん自分好みセッティングを重視するタイプで、故アイルトンセナのように操作性が自分に合わない機械は使いたくない。レバーの操作重さまで調節するもん。私の場合。(この対局にあるのがナイジェル=マンセルさんで、どんなマシンに乗っても速い。これもある種天才適才能。親父がこのタイプ)
いわゆるラリードライバーでは、元プジョーチームのわがままなおっさん、フォード経由で2002年から三菱に加入したフランソワー=デルクールさんみたいに自分の思うセッティングにならないと駄々ゴネちゃうタイプでして、ばっちしキマれば、ややっこしい電子制御より速いし、何しろ使っていてキモチいい!自分の思い通りに操作出来ない電制なんてやめてくれ的な人ですので求めるのは、FAN TO DRIVE ドライビングプレジャーっちゅやつです。  耐久レースなんかで乗っていて楽なクルマ、楽しいクルマが結局速いっちゅうアレですわ。
 一日中機械に乗っているのは結構な重労働ですが、ワタシの場合 ”ドライビングハイ” ちゅうか、オペレーティングハイな人なので一日中乗っていても何ともないんですが作業が終わって降りると膝がガクガクっちゅう日もあります。
で、こういうプロ仕様の大型機の中には、はっきり言って
こんなモン要らん
っちゅう機能もあります。
しかし贅沢機能とか使い物にならない技術と違って
そこまでメーカーさんが責任を持つことは無かろうに
それは、使う側の責任でしょうに
的機能と言うことです。
曲がりなりにもプロを自負している専業農家のユーザー、仕事を如何に速く片づけるだけがプロじゃなかろうに。いかに機械を壊さないかもウデのうちでしょうが。
これもコンバインの機能で、3分に1回10秒間ラジエターファンが逆転するのがあるんです。
吸引式のラジエターファンですのでどうしても作業中にワラクズや埃がラジエターグリルに張り付きオーバーヒートの原因になるのを、ファンの逆転によって付着したゴミを吹き飛ばす。
っちゅうお節介な機能なんですが、私に言わせれば、
冷却系の液漏れ以外のオーバーヒートなんてさせる方が悪いっ。
大体こんなどーでもいいようなもんない方が、故障のリスクは減るしなによりコスト削減。
そのために水温計も付いておるでしょうが。
ラジエターグリルのワラクズなんてエンジンを止めてウエスではたくか、
田んぼ一面に落ちているワラでササっとはらえば、すぐ取れる。
この間のタイムロスなんて3分もかからんでしょうが。
しかしこの装備、最新式のヨーロッパのトラクターにも装備されているようですが、拠点である農機具倉庫から圃場までかなりの距離があるヨーロッパの広大な圃場で、農機なんて圃場に置きっ放しなんて当たり前、故障してサービス呼んだり整備工場に入庫するのに数時間かかる条件のところなら分かりますが、日本なら普通どんなに時間がかかっても30分あればそれなりの設備のある所へ入庫できる日本でこんなモノ要るんかな?
だいたいそうしていればラジエターコアに細かいほこりがかなりついていても100時間くらいでは、絶対オーバーヒートしない。どうせ100時間でオイル交換をするんで、その時ついでにラジエターもエアで吹いておく程度のケアくらいできなきゃプロと言えん。
1シーズン100時間以上使う人は、どうするの?ですが、そんな人は、ゴマンといます。以前は私も圃場でオイル交換をしていましたが移動範囲が余り広くない私の場合、最近作業場へ戻るようにしました。移動範囲の広い人でもオイル交換やラジエターのエアでの掃除くらいトラックに載せたままでも楽勝にできまっせ。
そんなに機械から降りるのがイヤなんかな?
だいたいラリーなんかのサービスポイントでサービス作業が終わればドライバーは、
車の周りを一周りして自分の目でチェックするのは常識でしょうに。
私らはコクピットに座りっぱなしのフォーミュラードライバーやないんやで。
こんなコトをメーカーさんのエンジニアの人と喋っていると
そんなモン使う方の責任やん。そこまでメーカーさんのせいにするのは可哀想やん。
と私。メーカーさん曰く
なかなか。そー言ってくれるお客さんばっかりやと有り難いんですが、そんな人少ないもので・・・・
こんな機能を付けさせたモン
それでもプロか?プロ意識が足らんぞ
つづく To Be Continue