10年間4000時間の夢の跡

奥に見える方が4000時間回った主力戦闘機

 平成2年式のウチの主力戦闘機も購入から10年間でアワーメーターが4000時間を回りそろそろあちこちにガタが来始める様になりました。水田での使用がメインのため走破性の向上とタイヤ跡が消えやすい様にタイヤは、大径ナローのノーマルラグ仕様、ぶっといタイヤの方が見た目は格好が良いんですが特に湿田で曲がらん。とにかく曲がらん。太いタイヤを履くと当然ホイルサイズも太くなるわけで強度や車体寸法で全幅が決まっている関係でホイルの太くなった分は、ホイルのオフセット量を変えるわけで、そうなるとフル操舵したときに他の部分と干渉しないようにするには、操舵角を減らすしか方法がないので必然的に旋回性が悪くなります。そのためトラクションを稼ぐのにラグ山の高いタイヤを履くのですがそうすると代掻きの時なんかにタイヤ跡が消えないし、一旦スタックするとラグ山が高い分掘る掘る。そうすると今度は脱出が超困難な状態になってしまいます。ラグ山が低ければ、それ以前にスリップしてそこまで脱出困難な状態にまで陥らない。
マーフィーの法則にもあったじゃないですかこんなのが
四輪駆動車は普通の車より救出の困難な所でスタックする。
 ノーマルラグのタイヤで自走することが多いのでさすがに10年目にスリック状態に。ラグの山と山の間の腹の部分が接地してきたので交換。さすがにここまで使うとパワーがトラクションにならない。この2年前の代掻き時期に前の駆動(四駆)のスイッチを入れても異様に滑る。ホンマに前に駆動が入ってるのかな?状態になって、結局4WDのスイッチのパイロットランプは点くものの肝心の前輪駆動軸のスプラインが丸棒状態まで摩耗、駆動が入らず二駆のまま。それでも大径タイヤのおかげでめったなコトでスタックはしなかったけど。
 奥のに見える今時の機械は、4WDにするのもスイッチポンで電気的に油圧バルブを使って前輪の駆動のON−OFFを行っていて作業速度なら停止せずに切り替えられるのがクセモノで、動いた状態で駆動軸のスプラインを嵌合するのでスプライン溝が合っていようが、なかろうがゴツッンと入れようとするのでそりゃ摩耗もする。しかし電気的には何のトラブルも起きていないのでスイッチの所では正常に見える。手前の機械は、4WDの切り替えはレバーの機械式ですから動いていると絶対入らない。やっぱり壊れたら一発で分かる機械式の方がいい。
 それにもまして、クラッチがアブなくなってきて何度となく調節を繰り返しているウチについに調節代(しろ)がなくなってきて滑り始めてきたので、そろそろヤバいかなーっと思ってシーズンオフの夏場にドッグ入り。交換となりました。作業的に耕起作業がメインでトレーラーやプラウの様な重牽引作業を行わないので以外にも思ったよりはクラッチディスクの摩耗は少なかったのですが、突入トルクを吸収するスプリングは折れているわ、そのせいで2枚のディスクをかしめているリベットは三分の一ほどすり減っているしクラッチカバー側のプレッシャープレートなんてエッジで手が切れるくらいきれいに2mmほど摩耗しているし・・

 

 記念に貰ってきて写真を撮っておきました。
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img cluch3それにもましてアブなかったのがPTOクラッチのスプライン。ここもソレノイドバルブで油圧クラッチを入れたり切ったりするのでスプラインの山が針のように尖ってバリが出るまで摩耗していた。もう少し放っておくとクラッチを入れてもスプライン山をナメて動力が伝達されない。それが起こるのが往々にして機械が泥まみれの時に決まってる。しかし、使用時間のワリにクラッチディスクの摩耗の少なさを整備していただいたメカニックの方に誉めて頂きました。担当のメーカーさんの方も4000時間を超えた機械は見たことがないって言っていたど・・自動車で考えると1000時間100万kmだそうで、そらそうだわな、最高回転数の70−80%のエンジンスピードで使っているわけで時速換算でラクに100kmは出ている勘定だから4000時間なら40万kmになりますな。月まで行けたっけ?
目標メーターひと回りの10000時間。このペースであと15年。絶対ムリだわ。

つづく To Be Continue