トラブルその傾向と対策 続、勝手にエボリューション
 重いステンレスのブームが作業中の振動でそのストレスがモロ根元部分に集中して歪みは出るし挙げ句の果てにクラックまで入るわで、たたき直して溶接して補修は行ったモノの根本的に問題の解決というか対策にはなっていない。そこで・・
標準で写真下側の5mmのステンボルト6本だけなのを対策として補強ボルト新たにステン6mmボルト8本追加
ブームの「振れ」を抑えるために櫓(やぐら)を組んでステンレス製の吊りワイヤーも追加。これでほとんどブームの振れを抑えることに成功。 中央拡大図。「後続車から見えるウィンカー」がなかったので以前から右折時に何度も「コワい思い」をしているのでウィンカーを装着。
 後部の作業機側ブームのブっこわれ対策は、一応の目処は立ったもののもっと使い易くするため本機側も色々勝手にモデファイ
 元来この機械、田植機の植え付け部分にしかウィンカーが付いていないので水田管理用ビークルにしたときには「ウィンカーはないっ!」農耕用車両のような低速車は、公道を走る際に周りの一般車両との速度差が大きいので怖い怖い。特に右左折時に「こちらの意思表示」である「灯火による合図」が「出来ない、通じない」時のコワいこと。特に道を横断する右折時のスリルはかなりのモンです。
一組で前後から見えて出っ張らない位置ってことでステップに付けては見たモノのやはり後からは見えない。
 じゃ、得意の「なけりゃ付けてしまえ」で最初は車体から出っ張らずに「前からも後からも見えるであろう」位置ってことでステップにジャンクパーツの中から使えそうなウィンカーがあったので装着。一見「完璧っ」と自己満足に浸っていたのですが、夕方暗くなりかけた時は「比較的明るく見える」ものの明るい時間帯は見えない。加えて後部に作業機を取り付けると「やっぱり見えない」ので吊りワイヤーの櫓にもう一組追加。これで安心して走れるようになった。
 散布作業時に1枚3反(30アール)程度の圃場ならホッパーに入るだけの資材で散布し終われますが6反(60アール)ともなると追加補給せねばならないことがしょっちゅう。普通田植えの時のように前進で畦に機械を付けてエンジンフードの脇の15−20cm程度の狭いステップを通って機械から畦へ上がって、20kgもある肥料の袋を抱えてまた機械の方へ戻る際に足許は狭いので不安定なことこの上なし。
 「もう一歩、踏み込みたいっ」って時の為に、作業場に転がっていたアルミの廃材で補助ステップを装着。ほんの一歩のコトですが、たったこれだけのコトでも、あるのと無いのと大違い。写真のように左側だけに付けてありますが、右側にも付けようと思えば装着可能なのですが最大の問題は安全性。右には「時代遅れのゾクの兄ちゃんが喜びそうな」上出しアップマフラーが・・・。右にも付ければ、「焼けたマフラーを絶対握ってしまう」。注意してても足許の不安定さから「無意識のうちに絶対握る」(キッパリ断言)だから却下。付けてもマフラーとの間を絶対通れないしね。
 続、オーバーヒート対策  水温計の装着
 メーターと言えば・・・・
 ダストスクリーンを装着してオーバーヒートの防止には一応の決着を見たものの、実際に一体水温がどれくらいになっているかを知りたいって衝動に駆られてくるわけで、そうなると手段は水温計の装着以外に方法ないわけで、「なら水温計を付けてしまえ」という結論に辿り着いたわけでした。
 付けるなら「見やすく、邪魔にならず、すっきりと格好良く」が前提条件なのですがそれ以前に「装着可能か否か?」ってコトが最も重要。元来スペースに余裕がないので大きさは45mm径のもの。本来水温センサーの取り付けはラジエターホースを「ブった切って」アダプターを装着するのですが、切れるほどラジエターホースがの真っ直ぐな部分が長くないし水温感知のラジエターからメーターを取り付けるインパネまで超接近の50−60cmの距離しかないので2.5mもあるプルトン管を取り回せない。
 以上の物理的条件から必然的に機械式のメーターは却下。残った選択肢は必然的に電子式ということに。純正の水温センサー取り付け部のネジ径、ピッチが電子式メーターのセンサーのネジと同じなのでそこへ分岐アダプターなんかをカマして装着することに決定。
 で、何を選んだかと言えば、「メーターなら大森っきゃないっしょ」が結論(というか持論)。かっこええクルマにつけるなら「ちゃらちゃらしたオシャレなヤツ」でもいいかもしれんげど私の場合とにかく1にも2にも「実用本位、虚飾は不要、質実剛健」の条件で以前からメータなら大森か日本精機でしょうというのが持論。両者とも業界では老舗だしね。
 色々調べてみると日本精機はdefiってブランドで妙にオシャレ、機能的には問題ないけど45mm径で気に入るのがない。加えて決定的な理由が「メーター単独での使用は出来ません」って・・・だめやんそれでは。なんでもコントロールユニットみたいなのを付けてそこへセンサーとメーターを付けるそうな。無理やん、ただでさえスペースがないのに。要は「エンジン側センサー」〜「コントロールユニット」〜「室内メーター」になるようで、2個3個付けるときに、配線の煩雑さを解消するために電源や照明電源を複数のメーターでも共用させるみたい。3個以上付けるには便利そうだけど、一個だけ付けたいときは超不便。結果、メーター単体で単独装着の出来る大森の45mm電子式水温計に落ち着きました。
とにかくスペースに余裕がないので周りに干渉しないようにジョイントを組み合わせてどうにか装着。これでも純正の方はエアクリーナーケースにギリギリ。 ホルソーでインパネをブチ抜いてこういう感じで埋め込んで純正っぽく付きました。余裕がありそうだけど45mmで裏側はギリチョン。
 で、実際どれくらい水温が上がるかですが、通常水冷エンジンのサーモスタットは82度だったか86度で開くはずだからそれくらいは上がっても問題はないはず。6月中旬から7月上旬の平年並みの気温の年で、作業場から圃場までエンジン回転2800−3000rpm位で自走して約10−15分、水温70数度。散布作業ではブロアーを回すので常時アクセル全開での使用で3300ー3400rpmくらい。3反圃場で約15−20分の使用で水温80−82度程度。1日作業をしていて最高に上がって88度前後。90度を超えることは稀。
 しかし酷暑の外気温35度以上にもなり、風のない日の炎天下で、ダストスクリーンを掃除せずに8haくらい使うとさすがに水温はコワいくらい上昇して最高98度。もっとも、こんな日は機械より先に人間サマが「オーバーヒート」気味。
 水温計を付けて常時水温を監視出来るってことは、たとえ危険領域まで水温が上昇しないことが、わかっていてもかなり安心出来るので精神衛生上非常によろしい。という結論に達しました。
絶滅機(ぜつめつきぐしゅ)
  政府のキモ入れの緊急プロジェクト(緊プロ)で開発された水田管理用ビークルですが、この型(クボタSPM系、オレンジボディーの機種)が平成14年で生産中止になりました。2年前に発売された高精度除草機はヒッチの形状が変わっている為この機種(SPM系とその共用ヒッチ)への装着が出来ないそうです。(付きそうだったので欲しかったのに)結構予算つぎ込んで開発していたはずなのですが、なんと継続性のない計画だこと。機種が変わってもヒッチの形状くらい何とかしてくれよと言いたいトコロです。ホンマにその場しのぎ的な日本の農政を反映しているような感じです。
 平成16年7月現在での最新情報でヒッチの形状の変わった多目的田植機、今後6条、8条以上の大型機は「多目的を前提に」設計されるらしい。そう言えば、雑誌月刊「機械化農業」の最後の方の「安全鑑定基準適合機」の田植機の項に備考で「直播」や「除草」「施肥」等田植え以外の機械の適合が8種ほど載っていた。
つづく
To Be Continue